日常生活やビジネスの場面で、論理的で合理的な行動を取ることが求められることは多くあります。
「ロジカルな人」と「非ロジカルな人」とでは、物事の捉え方や判断基準が大きく異なります。本記事では、ロジカルとはどのようなことを指すのか、ロジカルシンキングの重要性、ロジカルな人と非ロジカルな人の違い、そしてロジカルシンキングを身に付ける手法などについて解説していきます。
人事-研修担当者300名へのアンケート調査
ロジカルとは?
「ロジカル」とは、論理的であること、合理的であることを意味する言葉です。物事を論理的に考え、理にかなった判断ができる人物を指してロジカルな人と言います。感情に流されず、常に冷静に物事を見つめ、客観的な視点から合理的に考える姿勢を持っている人がロジカルな人と言えるでしょう。
ロジカルシンキングとは?
ロジカルシンキングとは、論理的な思考プロセスのことを指します。つまり、事実関係を正確に把握し、因果関係を冷静に分析して、合理的な結論を導き出す一連の思考活動のことです。感情に惑わされることなく、クールな頭脳で物事を整理・検証し、最終的な判断を下すことができるのがロジカルシンキングの特徴となります。
ロジカルシンキングの重要性
ロジカルシンキングは、個人の生活からビジネス、そして社会全体にも大きな影響を与える重要な能力です。感情的な判断による誤りや混乱を避けられるだけでなく、複雑な課題に対しても合理的なソリューションを導き出すことが可能となります。さらに、ロジカルシンキングを身に付けることで、より高度な意思決定力も培うことができるでしょう。
ロジカルな人と非ロジカルな人の違い
ロジカルな人と非ロジカルな人では、物事の捉え方や判断基準が大きく異なります。
ロジカルな人は事実関係を正確に把握した上で論理的に思考を重ねます。一方、非ロジカルな人は、主観的な見方をしてしまう傾向にあります。さらにロジカルな人は、様々な事実から因果関係を読み解き、合理的な結論を導くことができますが、非ロジカルな人はその過程を飛び越えがちです。
例えば、「営業社員の売上が伸び悩んでいる」という悩みに対して、ロジカルな人であれば、「その要因としては、架電数・アポイント数・成約率・売上単価の、どこに問題があるのだろうか?」と要因を定量的に判断しようとします。
他方、非ロジカルな人は「売上が低いのはとにかく行動量が足りないからだ!俺の時代は1日100社飛び込み営業をやったもんだぞ。キミも今から飛び込んでこい!」というような感情的で根拠のない回答をするイメージです。
ロジカルシンキングの手法
ロジカルシンキングを身に付けるための手法は様々ありますが、代表的なものとして、「課題思考」「仮説思考」「多角的思考」が挙げられます。
課題思考
ロジカルシンキングでは、まず課題を正確に認識することから始まります。
課題を捉えられていなければ、行動も的外れになってしまいます。問題の本質を見極め、解決すべき目標を明確にすることで、後の思考プロセスが効率化されます。
仮説思考
問題に対する可能性のある原因や解決策を仮の答えとして立て、それらを検証していく思考法です。
仮説を立てて、それが誤っていることに気付けば、すぐに別の仮説を立てて軌道修正していきます。これにより、正解へ向かうまでの実行のサイクルを素早く回すことができ、結果として正解に素早く向かうことができるようになります。
そのため仮説を立てる際には「定量的であり、検証可能であること」が条件となります。検証できない仮説は、意味がありません。
多角的思考
物事を多面的に捉え、様々な視点から検討を重ねることで、より合理的な判断が可能となります。様々な角度で物事を考え、客観的で偏りのない思考ができるよう心がけるのがロジカルシンキングの中の多角的思考です。
まとめ
ロジカルシンキングとは、常に論理的な思考プロセスを経て物事を捉える能力のことです。ロジカルな人は、客観的で合理的な判断ができます。この能力は、個人のみならず組織やビジネス、そして社会全体にとっても極めて重要なスキルであり、課題思考、仮説思考、多角的思考など、様々な手法を活用してロジカルシンキングを身に付けることが求められています。物事を理路整然と捉え、最適なソリューションを導き出すことができる力を養うことで、より質の高い意思決定や問題解決が可能になるはずです。
ロジカルな組織にしたい方へ