デジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進展する中、従業員のスキルを時代に合わせたものにする必要性が高まっています。
そんな中で、社員のデジタルスキルを向上させるリスキリングが企業にとって重要な経営戦略となっていますが、リスキリングを進めるにはコストがかかることも事実です。
国や自治体は、その課題を解消すべく企業において、リスキリングを進めるためにいくつかの助成金制度を用意しています。
この記事では、東京都の企業が活用できる、DXと人材育成を後押しするための助成金制度である「DXリスキリング助成金」について解説していきます。
※DXリスキリング助成金の令和5年度交付申請の受付は、令和6年2月29日をもって終了しています。令和6年度交付申請については現在のところ発表はありません。。
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DXリスキリング助成金とは?
東京都内にある中小企業等を対象とした助成金です。企業が従業員に対して、民間の教育機関等が提供するDXに関連する研修を実施する際に活用できる助成金です。
DXと聞くとクラウドツールや情報セキュリティなど、高度なものを想像する方もいるかもしれませんが、DXリスキリング助成金では、Officeソフトに関する研修など、比較的幅広い企業研修が対象となります。
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DXリスキリング助成金の申請要件
東京都内の中小企業、もしくは個人事業主が申請できます。以下の表に該当する事業者であれば問題ありません。
業種分類 | 資本金の額 | 常時使用する従業員数 |
小売業・飲食店 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
上記以外の産業 | 3億円以下 | 300人以下 |
DXリスキリング助成金の内容について
DXリスキリング助成金は、デジタル技術に関連する幅広い企業研修が対象となっているため、活用しやすい助成金です。令和5年度給付申請の受付は終了しており、令和6年度給付申請については現在のところ発表はありません。他にも企業研修で活用できる助成金はありますので、以下記事も合わせてご覧ください。
助成対象者
- 中小企業が雇用する従業員
- 常時勤務する事業所の所在地が都内である者 ※在宅勤務中や自宅待機の場合は在宅場所を問いません
- 訓練時間の8割以上を出席した者
助成率
DXリスキリング助成金の助成率・助成上限額は以下の通りです。
年度ごと1社あたりの上限額は64万円ですので、具体的に実施したい企業研修と人員に対してどのくらいコストメリットがあるかを検討するとよいでしょう。
助成額 | 上限額 |
助成対象額の3分の2 | 64万円/社 |
訓練について
DXリスキリング助成対象となるのは、「中小企業がDXに関する自社内に外部講師を招いて実施する訓練及び民間の教育機関等が提供する集合又はeラーニング等により実施する訓練」です。企業研修を実施する外部企業に研修を委託する場合であれば基本的には問題ありません。
また、企業研修の実施時間についても要件があります。オーダーメイド講座については、訓練時間が6時間以上、単講座については、訓練時間が20時間以上であることが条件です。単講座の場合は、複数講座を組み合わせて20時間以上となればよいため、自社のニーズに合わせて複数の研修を受けることができます。
DX講座のイメージ
DXリスキリング助成金は、デジタル技術に関連する幅広い企業研修が対象となります。
例えば、「リモートワーク推進・整備に関連する情報セキュリティ対策講座」「営業力向上のためのプレゼンテーションソフト講座」などデジタルツールに直接関連する研修は幅広く対象となります。
他にも、「DX推進のためのマネジメント講座」など、直接デジタルツールに関わる研修でなくても対象となります。申請要件を満たしており、企業研修を検討していれば相談してみるのがよいでしょう。
DX研修でお困りですか?
本記事では、東京しごと財団が実施するDXリスキリング助成金について解説しました。東京しごと財団では、他にも企業運営に活用できる助成金等を募集しているため、都内企業であれば定期的にチェックするのもよいでしょう。
▶東京しごと財団
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