内定者研修|入社前にエンゲージメントを高める重要な研修

新卒採用に力を入れている企業であれば、行っているであろう研修が「内定者研修」です。
内定者研修は、入社前のオリエンテーションを通して社会人としての基礎を身に付けるだけでなく、自社へのエンゲージメントを高めてモチベーション高く働いてもらうための重要な研修です。

この記事では、企業研修に実績あるヒューマンアカデミーが、内定者研修の本質的な目的やポイントを解説していきます。

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内定者研修とは?

内定者研修は、企業が採用内定を出した学生を対象に、入社前に実施する研修です。具体的には、企業の理念や社風、人事制度、働く上での心構えなどについて学習する機会となります。

内定者研修には、入社後の上司や先輩社員が参加し、業務内容や部署の人間関係などを説明するなどで、入社後のイメージを膨らませたり親睦を深める意味合いもあるでしょう。他にも、研修のグループワークを通じて他の内定者(同期)との交流を深める機会も得られるメリットもあります。

このように内定者研修は、入社前に会社や仕事に対する理解を深め、入社後の職場適応を円滑にすることを主なねらいとしています。採用活動の集大成として、入社意欲を高める効果も期待されています。

しかしながら、内定者に対しての研修内容に迷う企業様も多いようです。今回は研修について広く知見のあるヒューマンアカデミーが、内定者研修について改めて整理しつつ、研修実施のポイントなどを解説していきます。

内定者研修を実施するメリット

内定者研修を実施するメリットは、企業と内定者の双方ともに存在します。メリットを把握することで、内定者研修の狙いが明らかになりますので、研修の内容を企画する前に理解しておくことがおすすめです。

企業側のメリット

まずは、企業目線での内定者研修のメリットについて解説します。内定者に向けた研修を主催するのは企業側ですので、これらのメリットを最大限享受できるように、しっかりとカリキュラム設計をしていく必要があるといえるでしょう。

①内定辞退の防止

企業への理解を深め、入社意欲を高めることで、内定辞退を抑制できる可能性があります。

②早期戦力化の促進

社会人としての基礎を身につけることで、入社後の研修期間を短縮し、スムーズな業務遂行を促します。

③組織への定着率向上

企業へのエンゲージメントを高め、一体感を醸成することで、離職率の低下に繋がります。

④採用活動の効率化

優秀な人材の確保に繋がり、採用活動の効率化に貢献します。

内定者のメリット

①入社前の不安解消

職場環境や仕事内容を具体的にイメージすることで、入社に対する不安を軽減できます。

②社会人としての自覚促進

ビジネスマナーや社会人としての心構えを学ぶことで、社会人としての自覚を促します。

③同期入社メンバーとの関係構築

グループワークや交流会を通じて、同期との親睦を深め、人間関係を築くことができます。

内定者研修の本質的な目的とは?

内定者研修の本質的な目的とは、以下の2点が挙げられます。

1つ目は、入社に向けての動機づけを行うことです。企業理念や社風を理解し、会社に対する帰属意識や愛着心を醸成することで、入社後の意欲を高めることが目的です。

2つ目は、社会人として必要な基礎的な能力を育成することです。ビジネスマナー、コミュニケーション能力、グループワークの能力など、就業に必要な基礎力を入社前に習得しておくことで、入社後の職場適応性を高めることを目指します。
※ビジネスマナーについての本格的な内容は、入社後にビジネスマナー研修やOJTを通して再度教育していく場合もあります。

このように、内定者研修は単なる知識の注入ではなく、社会人としての自覚と働く力を培う教育的な意味合いが、本質的な目的です。

内定者研修の必要性

内定者研修の必要性について、以下の3点から詳しく記載します。

①入社前の不安を軽減

実際の職場環境を知ったり、同期と繋がることで、 入社に対する漠然とした不安感が解消されます。学生が社会人になる大きな転換点である入社前は、新天地への期待と同時に漠然とした不安を抱える時期でもあります。

内定者研修によって、入社後の職場環境や業務内容をある程度イメージすることができます。先輩社員の体験談を聞いたり、職場を見学したりすることで、会社や仕事に対する空想が現実味を帯びてきます。

具体的に仕事を想起できるようになることで、入社に対する強い不安感や戸惑いは軽減されていきます。内定者同士のグループワークを通じて、共通の悩みを共有することで、一人で抱え込む孤独感も和らぎます。

②会社への帰属意識を醸成

企業理念を学び、自分の役割を理解することで、会社の一員としての自覚が芽生えます。会社へのエンゲージメントを高めることで、入社後の離職率などを下げる目的などがあります。

③入社後の早期戦力化

社会人スキルの習得は、入社当初の職場適応性を高め、即戦力となる力をつけることにつながります。ビジネスマナー研修と組み合わせて一貫性を持った内容にすることでより高い効果を期待することができるでしょう。

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このように、内定者研修は入社前の動機づけと入社後のスムーズな適応を促す上で、大変有効な手段です。

内定者研修のポイント

内定者研修のポイントについて、以下の3点から詳しく記載します。

①参加型の研修内容を取り入れる

内定者研修では、講義形式の一方的な研修内容だけではなく、内定者が能動的に参加する形式を取り入れることが大切です。例えば、グループディスカッションを充実させ、意見交換を活発にすることで、主体性が育まれます。ロールプレイングなどの体験型学習も効果的です。

実際の業務シーンを模したトレーニングを通じて、自分の言動を客観的に振り返る力(メタ認知能力)が養われます。こうした参加型、体験型の手法を取り入れることで、内定者一人ひとりの当事者意識が高まり、会社に対する帰属意識も醸成されていきます。

参加型の研修内容を取り入れる具体例

  • 企業理念に基づいた新規事業立案
  • 社内課題解決に向けたグループディスカッション
  • ロールプレイング形式でのビジネスマナー研修

②先輩社員との交流の機会を設ける

内定者研修の中で積極的に先輩社員との交流の機会を設けることで、高い参加満足度に繋げることができます。先輩社員との交流によって生まれるメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 実際の仕事内容や業務の流れをイメージしやすくなる
  • 1日の業務スケジュールをイメージできる
  • 先輩に対して気軽に質問・相談できる関係が築ける
  • 先輩の経験談から仕事のやりがい等を聞くことで内定者の動機づけになる
  • 自分が目指す社員像を描きやすくなる

上記により、入社後の職場適応がスムーズになったり、入社後にモチベーション高く働くなどの効果が期待できるでしょう。また、先輩社員の立場としても、新入社員の模範になる意識が醸成され、組織全体としての活性化にも繋がります。

③社会人基礎力を向上できる内容とする

コミュニケーション能力やチームワーク力を高める内容が大切です。こうした実践的かつ対話的な研修設計が、当事者意識と入社意欲の向上につながります。単なる知識注入型に陥らない工夫が必要です。

社会人基礎力を向上できる内容の具体例

  • 論理的思考やプレゼンテーション能力を高めるワークショップ
  • チームビルディングやリーダーシップを養うグループワーク
  • ビジネス文書作成やメールのビジネスマナー研修

新入社員については、入社後に別途ビジネスマナーの研修も行う企業も多いようです。新入社員研修については、以下の記事をご覧ください。

新入社員研修・新人研修を成功させるポイント|成長に繋がる研修内容とは?

ヒューマンアカデミーの内定者研修カリキュラム例

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この記事を書いた人

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