【2024年版】社員研修の費用相場とは?研修実施頻度と助成金の活用状況。人事・研修担当者300名のアンケート結果から考察

社員研修は、企業の人材育成において欠かせない取り組みですが、予算の確保や費用対効果の最大化に悩む企業も多いのではないでしょうか。

本記事では、ヒューマンアカデミーが実施した人事・研修担当者300名のアンケート結果をもとに、社員研修の費用相場や実施頻度、助成金の活用状況について解説します。

人事-研修担当者300名へのアンケート調査

【2024年度最新版】企業を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、各企業では、どのような研修を実施しているのか。人事・研修担当者の関心が高い社員研修の実施状況を可視化!社員研修を見直すきっかけになる結果となっていますので、ぜひダウンロードしてご覧ください。

社員研修にかける年間費用は一人当たり10万円以上が約4割

全体では、一人当たり10万円以上の企業が45%で約4割でした。費用帯でみると、以下の結果となっています。

社員研修にかける年間費用は一人当たり10万円以上が約4割

企業の研修費用投資には大きな二極化が見られます。10万円以上の投資を行う企業が45%を占める一方で、3万円未満や5万円未満など比較的低い予算にとどまる企業も存在します。この差は業種や企業規模、導入する研修の種類によって生じているものと考えられます。

特に注目すべきは、10万円以上の高額投資を行う企業が全体の45%を占めているという点です。これは、DXへの対応やグローバル人材の育成、管理職層の強化など、事業環境の変化に応じた人材育成を経営戦略の重要課題として位置づけている企業が増えていることを示しています。労働市場の流動性が高まり人材獲得競争が激化する中、社員のスキルアップや組織力強化を通じた人材定着が急務となっているためでしょう。

一方、5万円未満の投資にとどまる企業では、OJTを中心とした育成体制を採用している場合や、中小企業特有の予算制約が背景にあると考えられます。また、コロナ禍を契機としたオンライン研修の普及により、従来よりも低コストで質の高い研修を実施できるようになったことも、この層が一定数存在する要因の一つといえます。

【形式別】社員研修の費用相場

【形式別】社員研修の費用相場

社員研修の形式はさまざまで、それぞれで費用も異なります。主な社員研修の形式と費用相場は以下の通りです。

公開型研修

公開型研修は、あらかじめ日程や場所が決められた講座に、他社の受講者と共に参加する形式です。異なる業種や立場の人々との交流を通じて多様な視点を得られることが大きな特徴です。一方で、開催スケジュールや会場の制約を受けやすいため、受講者の予定に合わせた日程調整が必要となります。

公開型講座の費用相場

1日で終わる公開型講座では3万円前後が相場となります。ただし、著名な講師が登壇する場合や、研修の内容が専門的なスキルの場合は高くなる傾向にあります。

講師派遣型研修

講師派遣型研修は、企業が指定する場所に講師を招き、組織の課題や目的に合わせた研修を実施する形式です。自社が抱える具体的な問題に即したディスカッションができ、機密性も保ちやすいのが特徴です。ただし、講師のスケジュール調整や予算の確保といった事前準備が必要となります。

講師派遣型研修の費用相場

研修内容や日数にもよりますが、50万円前後が相場となります。講師派遣型の場合、講師1人で対象者を見る場合は30人前後とされています。それ以上対象者が増える場合は、サポート講師が必要になり、費用も追加されます。

また、公開型講座同様、研修の内容が専門的なスキルの場合は、60万円以上と高くなる傾向にあります。

Eラーニング研修

Eラーニング研修は、インターネットを介してパソコンやスマートフォンなどで学習できる形式です。時間や場所を問わず学習できるため、多忙な社員や在宅勤務者にも適している点が特徴です。ただし、受講者の自己管理が難しい場合は学習が中断してしまう可能性があるため、継続的な学習をサポートするフォロー体制の整備が必要となります。

Eラーニング研修の費用相場

Eラーニング研修は、動画を買い取る場合と、視聴する場合があります。視聴の場合は1人当たり1万円前後、買い取る場合は20万円前後が相場となります。

サブスクリプション型研修

サブスクリプション型研修は、月額や年額などの定額料金で、特定の講座やコンテンツを継続的に利用できる形式です。新規コンテンツが追加されても追加料金がかからないため、コストパフォーマンスの高さが特徴です。ただし、実際に利用されなければ費用対効果が下がってしまうため、社員の学習意欲を維持するための仕組みづくりが重要となります。

サブスクリプション型研修の費用相場

サブスクリプション型の場合は、ライセンス数で費用を設定している場合が多くなります。1人当たり月額1,000円前後が相場となりますが、ライセンス数が多くなると1,000円以下の場合もあります。また、契約期間は6か月以上の場合が多いようです。

研修形式を選ぶ際は、研修内容や受講者の業務状況、費用などを加味して検討するとよいでしょう。

研修にかかる費用の内訳

社員研修の費用を安く抑える方法

企業研修は、内容や規模によって費用の内訳や金額が大きく異なります。

ここでは、研修にかかる主な費用項目について、その概要と相場をご紹介します。研修の予算を立てる際の参考にしてください。

研修企画・運営費

研修の目的設定やプログラムの企画、スケジュール調整、当日の運営などにかかる費用です。

外部の研修会社やコンサルタントに依頼する場合、数万円から数十万円程度の費用が発生します。内容によっては、100万円以上になることも。社内で人事や研修担当者が行う場合でも、外部サービスの利用や運営サポートの委託などが発生することがあるでしょう。

研修企画・運営費は、全体の10%から20%程度を占めることが多いです。

講師費

外部講師を招く場合、講師の謝礼や講演料、アサイン費用などが必要になります。

講師の知名度や専門性によって変動し、1日あたり10万円から50万円程度が相場です。著名な講師やコンサルタントの場合、1回あたり数十万円から100万円以上になることもあります。

社内講師が担当する場合は直接的な講師費はかかりませんが、講師の人件費や準備時間などの社内リソースが発生する点も考慮すると良いでしょう。

講師費は、研修費用全体の20%から40%程度を占めることが多いです。

教材費

研修で使用するテキストや資料、書籍、オンライン教材などの購入費用です。テーマによっては、専用のソフトウェアやツールのライセンス費用も含まれます。

印刷物や配布資料は、1人あたり数百円から数千円程度、書籍や教材セットは数千円から数万円程度が目安でしょう。プリントやハンドアウトを多用する場合、印刷費・製本費用がかさむこともあります。

教材費は、全体の5%から15%程度を占めることが多いです。

交通費

研修講師や参加者の移動にかかる費用です。電車、バス、飛行機、タクシーなどの利用が考えられます。

近距離の場合は1人あたり数百円から数千円程度ですが、出張が伴う場合は1人あたり1万円から数万円規模になることもあります。大都市圏以外の会場で開催する場合や出張参加が多い場合は、合計費用が高くなるでしょう。

なお、オンライン研修であれば交通費がかからないため、全体のコスト削減につながります。

全体の5%から10%程度を占めることが多いです。

会場費

研修を行う会場のレンタル費用です。ホテルの会議室やセミナールーム、公共施設など、借りる会場のグレードや立地によって費用は変動します。

中規模の会議室であれば1日あたり3万円から10万円程度が相場ですが、大人数向けのホールや有名ホテルを利用する場合は1日あたり数十万円程度になることもあります。マイクやプロジェクターなどの設備使用料が別途かかる場合もあるでしょう。

会場費は全体の10%から20%程度を占めることが多いです。

食事代

研修中の昼食や休憩時の飲み物、軽食などの費用です。実施時間やプログラムによっては、昼食や懇親会の費用も発生します。受講者負担とする場合もありますが、企業負担で一括して用意するケースが多いでしょう。

お茶や軽食は500円から1,000円程度、昼食は1人あたり1,000円から2,000円程度、懇親会は3,000円から5,000円程度が目安です。食事代は全体の5%から10%程度を占めることが多いです。

宿泊費

宿泊を伴う研修や合宿形式の研修を実施する場合に必要となる費用です。研修地が遠方の場合や、複数日連続のプログラムの場合に発生します。

ビジネスホテルの場合、1泊あたり5,000円から1万円程度が相場でしょう。合宿施設やリゾートホテルでは、1泊あたり1万円から2万円以上になることもあります。

宿泊費は全体の5%から15%程度を占めることが多いです。

備品・その他

その他、文房具や名札、研修キット(ペン・ノートなど)、プロジェクター・音響機材等のレンタル費用などが発生する場合があります。海外講師の通訳費や翻訳資料費、オンライン研修ツールの使用料なども考えられるでしょう。

また、研修効果測定のための受講者アンケートシステム利用料等が発生することもあります。

備品は1人あたり数百円から数千円程度、通訳費は1日あたり数万円から数十万円程度(言語・専門性により変動)、オンライン研修ツールは無料から数万円程度が目安です。

社員研修に対する助成金の活用状況

「Q.研修実施にあたり、助成金を利用している?」の回答結果

「Q.研修実施にあたり、助成金を利用している?」の回答結果

研修実施にあたり、助成金を利用している・過去利用していた企業は半数を上回りました。

企業研修に対する助成金は、厚生労働省の「人材開発支援助成金」や「キャリアアップ助成金」をはじめ自治体でも用意されており、積極的に活用している企業も多いでしょう。

「Q.助成金について困っていることは?」の回答結果

「Q.助成金について困っていることは?」の回答結果

一方で、助成金についての困りごととして、3割以上の方が「助成金の申請手続きが煩雑・面倒」と回答していました。また、「種類がありすぎてどれが良いのかわからない」「どんな助成金があるのかわからない」など助成金についての情報不足を困りごととして回答した方もそれぞれ3割弱と一定数いることがわかります。

研修設計や社内への展開など企業研修に必要な業務が多々あるなかで、助成金の活用に難しさを感じている担当者の方も多いと言えるでしょう。

まとめ

本記事では、社員研修の費用相場や選び方について解説しました。 最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。

  • 社員研修の費用相場は、一人あたり年間10万円以上の企業が約半数。
  • 社員研修に対する助成金を活用している・したことがある企業は半数以上。
  • 研修を選ぶ際は、目標設定、スキルレベルに合わせたコース選定、研修会社の実績確認などがポイント。
  • カリキュラムの質とカスタマイズ性、フォローアップ体制なども重要な選定基準。

社員研修は会社の人材育成に欠かせない取り組みですが、費用対効果を考えた適切な選択が求められます。

自社の目的や予算に合わせて最適な研修を実施し、社員の成長と会社の発展につなげていきましょう。

ヒューマンアカデミーでは、800以上の講座コンテンツや2,270名以上の在籍講師など、豊富なメニューによるカスタマイズ研修が可能です。クレーム対応研修にお困りの際は、お気軽にご相談ください。

【調査概要】

  • 調査方法:Webアンケート
  • 調査期間:2024年2月29日~3月4日の計5日間
  • 回収件数:300名
  • 調査対象者:民間企業に勤める人事・研修担当者
    ※従業員数1,000名未満の企業が44%、1,000名以上の企業が56%

本調査結果は、ホワイトペーパー「社員研修の実態と本音~2024~」から一部データを抜粋・編集して紹介しています。

「社員研修の実態と本音~2024~」

この記事を書いた人

研修メディア監修者・廣瀬哲人

当メディアの監修者:廣瀬哲人
株式会社ENロジカルの代表取締役として、企業研修・Eラーニングの開発や提供を行っています。京都大学在学中に、脳科学についての研究を行っており、現在ではAI(人工知能)技術のビジネス活用など、デジタル技術に精通した専門家として、ChatGPTなど生成AIの活用やDX人材の育成に関する企業研修・セミナー・講演講師を務めております。
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