【2026年版】企業研修トレンドと今後の展望。人事・研修担当者300名のアンケート結果から考察

人事-研修担当者300名へのアンケート調査

【2026年度最新版】企業を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、各企業では、どのような研修を実施しているのか。人事・研修担当者の関心が高い社員研修の実施状況を可視化!社員研修を見直すきっかけになる結果となっていますので、ぜひダウンロードしてご覧ください。
▼POINT
✅ 2026年も「コミュニケーション研修」の実施率が最多
✅ コンプライアンス・ハラスメント研修は年次を問わず高実施率
✅ 研修は社内リソース中心。予算は10万円未満が主流
✅研修効果への評価は分かれる。複合的な課題が浮上
✅今後も「コミュニケーション研修」への注力は継続
✅まとめ

競争環境の変化が加速する中、企業は従業員の成長支援と能力開発をこれまで以上に重視しています。特に生成AIの急速な業務浸透は、研修のあり方そのものに大きな影響を与えつつあります。

本稿では、人事・研修担当者300名を対象に2026年3月に実施したアンケート調査の結果をもとに、最新の企業研修動向を分析します(前回2024年調査との比較も交えて解説します)。

2026年も「コミュニケーション研修」の実施率が最多

図1 「現在あなたの会社で実施している研修の内容・テーマは?」というアンケート結果(当てはまるものすべてを回答)

2026年も「コミュニケーション研修」の実施率が最多

現在実施されている研修テーマを聞いたところ、最も多かったのは「コミュニケーション研修」(66%)でした。次いで「コンプライアンス・ハラスメント研修」(54%)、「リーダー研修」(51%)、「伝え方の研修」(50%)と続き、対人スキルや組織運営の基盤となるテーマが上位を占める結果となりました。

2024年の前回調査と比較すると、コミュニケーション研修は62%→66%とさらに実施率を伸ばしています。特に伸びが大きかったのは「コンプライアンス・ハラスメント研修」と「リスクマネジメント研修」で、いずれも前回から9ポイント上昇しました。生成AIの業務活用が広がる中でも、対話力・合意形成力・チームビルディングといった「人にしかできない領域」への投資意欲は依然として高いことがうかがえます。これは一時的なブームではなく、業務の中核が「人と人との関わり」に比重を移していることの表れとも考えられます。

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コンプライアンス・ハラスメント研修は年次を問わず高実施率

図2 「各研修の対象者、年間の実施回数、1回当たりの時間は︖」に対するアンケート結果(当てはまるものすべてを回答)

企業はコンプライアンスを重要課題としている

階層別に見ると、コミュニケーション研修は新入社員向けが91%と突出して高く、ビジネスの基礎力強化の一環として重視されていることがわかります。一方、コンプライアンス・ハラスメント研修は新入社員74%、若手社員72%、中堅社員77%、管理職77%と、どの階層でも70%を超える実施率となっており、全社的な重要課題として位置づけられていることがうかがえます。

リーダー研修や部下育成・後輩指導研修、人事評価研修は中堅社員〜管理職層で実施率が高く、階層に応じた役割期待に合わせた研修設計が進んでいる様子が見て取れます。年間の実施回数は、多くの研修で「2〜3回」が最も多いパターンでした。

各年次における研修実施の特徴

各階層別では下記の特徴がみられました。

新入社員層

コミュニケーション研修(91%)が突出、基礎力・マインドセット形成が中心

中堅社員層

メンタルヘルス・レジリエンス研修(79%)やリーダー研修(75%)など、マネジメント基礎の育成

管理職層

部下育成・後輩指導研修(86%)、人事評価研修(84%)など、組織マネジメント力の向上

研修を組み立てる際は、コンプライアンス関連の研修に加え、各階層で求められるスキルを研修に取り入れるといいでしょう。

研修は社内リソース中心。予算は10万円未満が主流

図3「研修の実施方法は?」(当てはまるものすべてを回答)、「一人当たりに年間でかける研修費用は?」についての解答結果

研修の実施方法については、「対面(集合研修・社内運営)」が70%でトップとなり、社内リソースを活用した運営が主流であることがわかりました。次いで「対面(集合研修・外注運営)」52%、「オンライン(集合研修・社内運営)」43%と続いています。

一人当たりの年間研修費用は「5〜10万円未満」が23%で最多、10万円未満の合計は62%に達しました。

研修効果への評価は分かれる。複合的な課題が浮上

図4「総合的に見て、現在行っている研修について近い考えは?」、「社員研修実施に際しての課題は?」(当てはまるものすべてを回答)についての解答結果

現在の研修について「もっとよくなるはずで、改善の余地がある」と感じている担当者は18%に留まり、多くの担当者が明確な評価を下せていない、あるいは判断に迷っている状況がうかがえます。

研修実施上の課題としては、「担当する人材が不足している」(40%)が最多で、「時間的余裕がない」(38%)、「ノウハウが不足している」「費用が限られている」「効果測定ができていない」(いずれも約35%)が拮抗して続きます。人・時間・費用・ノウハウという複数の制約が同時に研修担当者にのしかかっている状況が見えてきます。

今後も「コミュニケーション研修」への注力は継続

図5 今後2~3年を見据えて、会社として強化していきたい研修の内容・テーマは?(当てはまるものすべてを回答)

今後2〜3年で強化したい研修テーマを聞いた設問でも、「コミュニケーション研修」が42%でトップとなりました。現在の実施率(66%)と合わせて見ると、単に実施するだけでなく質の向上を目指す企業が多いことが読み取れます。次いで「伝え方の研修」(35%)、「リーダー研修」(34%)、「メンタルヘルス・レジリエンス研修」「コンプライアンス・ハラスメント研修」(いずれも33%)が続きます。

2024年調査との比較では、「書き方の研修」と「ダイバーシティ・女性活躍推進研修」がそれぞれ1ポイント低下しており、他のテーマへの関心の高まりに伴って優先度がやや後退した様子がうかがえます。

まとめ

本稿では、人事・研修担当者300名を対象とした2026年調査の結果に基づき、企業研修の最新動向を分析しました。

コミュニケーション研修は依然として多くの企業で最重要テーマとされており、今後もその重要性は変わらないと見られます。同時に、生成AIの急速な浸透によって「AIを使いこなすスキル」と「人にしかできない対話力」を同時に磨く必要性が高まっており、この両輪をどう研修設計に組み込むかが、今後の企業研修における大きなテーマとなりそうです。

限られた人材・時間・予算の中で効果的な研修を実現するためには、外部の専門知見を活用した効率的な研修設計が、格差解消の鍵になると考えられます。

  • 調査概要
  • 調査方法:Webアンケート
  • 調査期間:2026年3月25日〜3月27日の計3日間
  • 回収件数:300名
  • 調査対象者:民間企業に勤める人事・研修担当者

本調査結果は、ホワイトペーパー「【2026年版社員研修の実態と本音】」から一部データを抜粋・編集して紹介しています。

この記事を書いた人

研修メディア監修者・廣瀬哲人

当メディアの監修者:廣瀬哲人
株式会社ENロジカルの代表取締役として、企業研修・Eラーニングの開発や提供を行っています。京都大学在学中に、脳科学についての研究を行っており、現在ではAI(人工知能)技術のビジネス活用など、デジタル技術に精通した専門家として、ChatGPTなど生成AIの活用やDX人材の育成に関する企業研修・セミナー・講演講師を務めております。
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